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中部経済新聞 中部のマンション市場 建設・流通新手法相次ぐ 2001年8月9日

 不動産販売・仲介のミリオンホームネット
 (本社名古屋市名東区高社1丁目263・一社中央ビル6階、礒喜久社長、電話052-726-9100)
 は完成済みマンションを無料で仲介する会員制サービスを展開している。現在、25社の
 ディベロッパーと販売受託契約を結んでおり、名古屋市近郊を中心に約700戸の仲介が可能。
 予算や立地、学区、住環境など、購入者のこだわりを重視したマンション選びが特徴で、
 「家を探したいが、時間が取れない」、「営業担当者との交渉が苦手」、さらには「どんなマンション
 を買ったらいいのかわからない」といった購入希望者の要望に応じている。
 
 同社は、大手ディベロッパーの名古屋支店で販売営業部長を務めていた礒社長が「購入者の
 立場に立った、新しい不動産の流通システムをつくりたい」と考え、今年1月に設立。社員は7名で、
 住宅情報会社元社員や不動産会社の元営業課長ら”プロ集団”で構成している。

 無料仲介サービスは、まずマンションの購入希望者に「物件リクエストシート」を送付。
 同シートでは、立地、通勤、学区、住環境、希望階、間取り、設備、駐車場ーなどの項目について、
 「こだわりのポイント」に加え、その「理由」と「優先順位」を記入してもらう。そして面談を行い、
 よくディスカッションした上で希望者の欲しい物件を明確にし、同社が契約を結んでいるディベロッパー
 の在庫から相応の物件を紹介する。その後、物件の見学を経て会員の購入意志が固まったら、
 同社が価格面などで不動産会社との交渉を代行し、売買価格が折り合った時点で契約する。
 この際、同社は不動産会社から手数料を徴収するのみで、会員は無料で仲介が受けられる。

 マンション購入者のメリットとしては、自分のニーズに合ったマンションをきめ細かく紹介してもらえるとともに、
 複数の不動産業者をまわる必要がなく時間・距離的な制約から解放され、さらに、条件交渉を不動産知識が
 豊富な”プロ集団”に任せられる。一方、不動産会社は、高い広告費を支払わなくても、在庫となっている
 完成済みマンションを購入者に納得してもらった上で販売できるメリットをもつ。

 5月からサービスを本格スタートし、いまのところ会員数は300人超、月間成約数は10件超となっている。
 同社では今後、会員数を1000人まで増やし、契約数拡大をめざすほか、会員のリクエストによっては、
 事業用地や戸建て、中古住宅の仲介も行う方針。礒社長は「マンションは現在、買い手市場であるが、
 実際の販売現場では売り手側の一方的な情報が流れている。こうしたなか、第3者の立場で購入者が
 本当に希望する物件の紹介を行っていきたい」と話している。

 なお、同サービスの入会は、電話、およびファクス(052-726-9105)で受け付けている。
 また、この8月からは、インターネットのホームページ「なごや・いえかう・ドット・ネット」
 (http://www.nagoya-iekau.net)を開設、ネット上からでも入会できるようになっている。